軍師官兵衛をまとめてみた

ひと月弱程テレビを見られない生活をしていたので、撮り溜まっていた大河ドラマを見た。
その前からちょっと思っていたのだけれど、確実に気になることが一つ。
官兵衛が全然「戦上手」「天才軍師」に見えない。
官兵衛は、血気に逸り、感情のままに声を荒で、相手の思わぬ振る舞いに愕然とし、何も手を打つことができず呆然とする。その割に周りの者は官兵衛を持て囃し、頼りにし、妬む。
冷静な作戦参謀としては竹中半兵衛はおろか家臣の井上久郎衛門にも及ばない
調略に関しては安国寺恵瓊宇喜多直家に振り回されてばかりいる
先日の17回でも、調略を巡らせて毛利の背後をかく乱し、毛利を播磨から引き上げさせるのだが、その直前であれだけ上月城を救う手立ては尽きたと言っておいて、その手があるならもう少し早く手を打てよ。と突っ込みたくなる。尺の問題もあるだろうが、上月城籠城中とその後で多少状況が異なったことを一言入れれば済む話なのに、かえって官兵衛が後手後手に回っている印象を与えてしまっている。
もちろんまだ話は前半だから、官兵衛を上回る戦上手、調略上手が沢山いてもおかしくはないのだが、その割に、お紺にしても秀吉にしても官兵衛を信頼し過ぎ。左京進や毛利の両川までも「あの黒田官兵衛」とかいうのは持ち上げ過ぎ、買いかぶり過ぎだと思う。
本当に尺の問題で情報を削らなければならないことは分かるし、登場人物を皆、主人公との関係で配置しなければならないのは仕方がないのだろうけれど、あまり能力のない、ただただ感情的な若者を、皆で持ち上げてるようにしか見えないのが残念。