「暴風」について

グーグルが、10周年記念として期間限定「2001 Google search」というサービスを始めた(期間限定で、既にサービスは終了しているようです。2001年時点のグーグルのトップページで、当時の検索結果を表示できるっていうものでした)。試しに自分の本来の名前である「暴風神父」で検索してみると、自分が始めて作ったサイトがトップに出て来た。1999年の11月3日に日記を書き始め、2000年の8月20日に更新停止を宣言している。
そのサイトに、「暴風神父とは?」という文章があった。ちょっと力を入れて書いた文章だったので、気に入っていたのだが、HDに残っておらず、書き直す気力もなかったので、今までそれについて触れていなかったのだが、見つけたのを幸い、再掲する。

「暴風神父」って?

 「暴風神父」は実在する人物です。暴風神父こと“Fraile Tormenta”(フライ・トルメンタ)は、メキシコのプロレスラーです。

 メキシコのプロレスは、「ルチャ・リブレ(自由への戦い)」と呼ばれ、プロレスラーは「ルチャドール」と呼ばれます。ルチャ・リブレの特徴は、何と言っても、色とりどりのマスクマン(所謂覆面レスラー)と、軽量を補う華麗な空中技でしょう。今日でこそ、日本やアメリカでもマスクマンが活躍しますが、やはり、マスクマンの本場はメキシコであり、ルチャでは、むしろマスクマンの方が多数を占めていると言えます。
 まあ、かつて日本でも人気を博したミル・マスカラスを思い出していただければ、大抵間違いないのではないかと思います。(マスカラスは今日でもメキシコマット界最大の大物ルチャドールとして活躍しております。)現在(2000年初頭)ルチャの世界にはAAAとCMLLと言う二大団体が存在してそれぞれしのぎを削っております。

 ところで、われらがフライ・トルメンタは、どうも、そう言った巨大メジャーとはあまり縁がないようです。と言うのも、日本で出版されるプロレス雑誌などの試合レポートや、選手名鑑などでフライ・トルメンタの名前を見聞きしないからです。日本と違って、メキシコには、団体とも言えないような極小プロレスプロモーターが各地に存在し、メジャー団体とは別にほとんど草プロレスのような興業を展開しております。おそらく、フライ・トルメンタはそう言ったマットに上がっているのだと思われます。

ちょっと余計な話を。
 −ちなみに、ここ数年、日本でもほとんど草プロレスのような団体が生じてきている。それはそれで、すそ野を広げると言う意味で良いことだと思うのだが、メジャー団体や、そのファンからは蔑視されている。各地に地元のプロモーターが居て、地元のレスラーが居て、年に数回中央から、メジャーレスラーが巡業してくる形式になれば面白いと思うけれど…。野球やサッカーのホームタウン制度も、どこまで定着するか分からないしなあ。

 ルチャドールとしては無名のフライ・トルメンタの名を、遠く極東の国にまで知らしめたのは、彼が「実在版タイガーマスク」である事です。私が彼の噂を耳にして(何時どこで聞いたか忘れたけど)数年後、某テレビ朝日の、某ニュースステーションで彼についての特集が組まれました。私もそこで、彼の姿を実際に目にしましたし、そこで彼について知った人も多いはずです。

 フライ・トルメンタは、その名の通り、カトリックの聖職者です。(おそらく司祭ではないかな?)彼は、自らの経営する孤児院の資金を集めるために、聖職者のみでありながら、更に、決して若くないにも関わらず(テレビ画面から見るかぎり、50を過ぎていたように思った)覆面をかぶり、マットに上がるのです。しかも、聖職者の癖に、反則凶器攻撃までする悪役レスラー(だったと思った。違ってたりして…)

 この、自らの持てるもの(肉体、キャラクター、アイディア)全てを使って、神に仕えんとする姿勢に感銘を受けた私は、彼に敬意を表し、その名前を自らのハンドルネームとさせていただいたのです。(当然未公認)

 誰かもっと詳しいフライ・トルメンタのデータを知らないでしょうか?あと、彼の画像とか。。。

 今回、fraileってスペイン語辞典で調べたら、「フライレ」って発音しそうな気がする。しかも、意味は「神父」ではなくて「修道士」。だとすると、暴風修道士ことフライレ・トルメンタだけどなあ。まあ、正確にどうかはともかく、ここでは言い慣れた名前に従います。

 なお、このページの内容のほとんどは私(ぼうふう)の記憶に基づいて書かれています。明らかな事実誤認は訂正しますので、御連絡下さい。特に、本家Fraile Tormentaの情報は大歓迎です。

ちなみに、その後フライトルメンタは結構ところどころで取り上げられているのを見た。現在は、初代は引退し、彼の孤児院で育って弁護士をしている若者がフライトルメンタ二世を名乗っていることを数年前にどっかで読んだ気がする。
まんまタイガーマスクだな。

今読むと当時のプロレス界の様子が隔世の感があり面白い。結局プロレスは、それほど地元密着化しなかった。
サッカーはけっこう上手く行ってるし、野球だって結構変った。