敬称（？）
メンバーとか、タレントとか変な敬称が使われるようになって以来、報道で人名の後に付ける敬称が気になることが多くなった。ちょっと二つ重なったので、書いておこう。
一つは、おめでたい筈の結婚の話題
タレントの細川ふみえ（３６）が、今月１日に結婚していたことが２７日、分かった。相手は今年４月にサイパンで挙式したと報じられた元不動産会社社長の遠藤久人被告（４４＝知人男性への暴行などで起訴、公判中）。細川は妊娠しており、年明けにも出産予定だ。
（http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2007/11/28/01.html）
わざわざ関係ないニュースで、「被告」なんて敬称を使うから「起訴、公判中」なんてことを説明しなければならなくなっている。刑事事件であろうと公判を抱えている人なんて沢山居るだろうに、その公判とは全く関係ないニュースに名前が出てきて「被告」呼ばわりするのは、悪意があるのではないかと思ってしまう。記事を書いた人が熱狂的な細川ふみえファンで妬んでいるのかも？
もう一つも良い話の筈
広島市で2001年、保険金目的で自分の母親と娘2人を殺害したとして、殺人や放火などの罪に問われ、死刑を求刑された中村国治被告（37）に広島地裁は28日、「自白に合理的な疑いがある」として無罪の判決を言い渡した。
（経済、株価、ビジネス、政治のニュース:日経電子版）
記憶違いかもしれないけれど、今までは、無罪判決が出た途端に「○○被告」が「○○さん」に変わって、その身代わりの速さにへきへきしたものだけど、何故か今回は、無罪判決が出ているのに被告呼ばわり。
もちろん、まだ判決が確定してはいないのだけれど、朝のワイドショーでこのニュースを取り上げて、コメンテーターが「秘密の暴露」と「推定無罪」の話をしたら、メインの司会者が「裁判はこんなことで良いのでしょうか」とか言ってた。イイに決まってるじゃないか。
例によって、以下にニュース全文を載せます
細川ふみえ結婚していた 年明けに出産
タレントの細川ふみえ（３６）が、今月１日に結婚していたことが２７日、分かった。相手は今年４月にサイパンで挙式したと報じられた元不動産会社社長の遠藤久人被告（４４＝知人男性への暴行などで起訴、公判中）。細川は妊娠しており、年明けにも出産予定だ。
「フーミン」の愛称でグラビア界に旋風を巻き起こした細川が、紆余（うよ）曲折を経てゴールインした。関係者によると、２人は今月１日に都内の区役所に婚姻届を提出。すでに都内に新居を構え、新生活を始めている。
細川は現在妊娠中。最近はおなかも目立ちはじめ、年明けにも第１子を出産予定。出産後の１月中旬以降に、会見を行う意向という。
２人は、今年４月にサイパンで極秘挙式したと写真週刊誌が報道。当時、遠藤被告は妻帯者だったため“重婚”などと報じられた。
細川はその後、テレビ番組に出演し、「挙式のようなものはした」としながらも、目的は「今後発売する写真集の撮影のため」と説明し、重婚疑惑を否定。一方で、遠藤被告については「魅力を感じています。素敵な方」と告白。夏には週刊誌で妊娠が報じられた。
遠藤被告は今年８月、米領サイパンで知人の日本人男性を車で拉致し、観光地のバンザイ・クリフで殴る蹴るの暴行を加えたとして逮捕、訴追された。地元メディアによると、その後、１０万ドル（約１０８０万円）を払い保釈。現在公判中で、年明けにも４度目の公判が開かれる。
９月末ごろに前妻との離婚が成立。前妻との間には子供はいないという。
細川は９９年夏に米国人の大道芸人ブライアン・ホルス氏（３８）との婚約を発表したが、０５年春に解消。昨年３月に行ったイベントでは、「好きな人がいます。電撃結婚はあるかも」などと話していた。
[ 2007年11月28日付 紙面記事 ]
保険金放火殺人で無罪・広島地裁判決「犯人と断定できず」
広島市で2001年、保険金目的で自分の母親と娘2人を殺害したとして、殺人や放火などの罪に問われ、死刑を求刑された中村国治被告（37）に広島地裁は28日、「自白に合理的な疑いがある」として無罪の判決を言い渡した。
細田啓介裁判長は判決理由で、犯行を認めた捜査段階の自白調書の任意性や信用性を検討。
「任意性に疑いはなく、客観的な証拠と整合しているところもある」と述べた。しかし、犯行の状況や動機の供述に不自然な点があると指摘。「具体的な供述も、捜査官との共同で作成されたという疑いを排除できない。自白には秘密の暴露がない」として「犯罪の証明がなく、犯人と断定できない」と結論づけた。
言い渡し後、細田裁判長は中村被告に「シロではない、灰色かもしれないが、クロとは断言できない。冤罪を防ぐための刑事裁判の鉄則を守った。『疑わしきは被告人の利益に』を厳格に適用した」と呼び掛けた。〔共同〕(15:02)
