ゴスペルとか、アメイジンググレースとか、イマジンとか

別にゴスペラーズが嫌いなのではなく、むしろ好きなほうなんだけど、「ゴスペル」って音楽のジャンルは、どうかと思う。ゴスペルって名前は明らかにキリスト教の宗教用語で、ゴスペルな内容を歌っているからゴスペルって呼ばれるんだと思うわけですよ。ゴスペルに多く用いられた米国の黒人音楽のコーラス等を多用した様式の事をゴスペルと呼ぶのは、本来のゴスペルに関わるものとしては軒を貸して母屋を取られたようなちょっと座りの悪い気持がするわけです。
 同様に座りが悪いのが、「アメイジンググレース」と言う曲。最近、本田美奈子が歌っている公共広告機構のコマーシャルが時々流れて、本田美奈子に他意はないし、彼女のアメイジンググレースは上手だし、広告の主旨である骨髄バンクにも大賛成なのだけれど、でも、なぜアメイジンググレースなの?と思ってしまう。
ちなみに、その歌詞と和訳を

Amazing grace how sweet the sound アメージング グレース、何と美しい響きであろうか
That saved a wretch like me. 私のような者までも救ってくださる
I once was lost but now am found, 道を踏み外しさまよっていた私を神は救い上げてくださり
Was blind but now I see. 今まで見えなかった神の恵みを今は見出すことができる

引用元:アメイジング・グレイス Amazing Grace 歌詞と日本語訳・試聴

こんなにキリスト教キリスト教した内容を、教会に一度も行ったこともなく、聖書を一度も開いたこともなく、神の恵みってなに?って人が平然と歌っているのが、腑に落ちない。
一体、自分が感情を込めて喋っていることがどんなないようであるのか全く気にならないのだろうか?
例えば、米国人が、デカイ声で「鬼畜米英!」とか、叫んでたら、失笑するでしょ?
本田美奈子さんがキリスト教をどう受け止めておられたか確かめていませんし、彼女を攻撃しているわけではありません)

同様の理由で、私は、少なくとも公的な場所でイマジンを歌うことに躊躇する。
嫌いな曲ではないし、目的とするところは共感するのだけれど、彼のキリスト教に対する限りない絶望を感じてしまうのも確か。

想像してごらん 天国なんて存在しないと
想像しようとすれば簡単だよ
僕達の下に地獄なんて無いんだ
ふり仰げば空があるだけさ
想像してごらんすべての人々が
現在を生きているんだと…

想像してごらん 国境なんて存在しないと
そう思うのは難しいことじゃない
殺す理由も、死ぬ理由もない
宗教なんてものも存在しない
想像してごらん すべての人々が
平和のうちに暮らしていると…

僕のことを単なる夢想家だと思うかもしれない
でも、僕ひとりだけじゃないんだ
いつの日にか 君も仲間に加わってくれよ
そうすれば 世界はひとつになるだろう

想像してごらん 所有なんて存在しないと
君にもそういう考えができるかしら
貧困になったり飢えたりする必要はない
兄弟同志なのだから
想像してごらん すべての人々が
この世界を分かち合っているのだと…

僕のことを単なる夢想家だと思うかもしれない
でも 僕ひとりだけじゃないんだ
いつの日にか 君も仲間に加わってくれよ
そうすれば、この世界はひとつになって動くだろう
引用元:http://g-onion.hp.infoseek.co.jp/imagine.html(音が出ます)

参照:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060720-00000070-kyodo-soci

「イマジン」歌っちゃ駄目 反宗教的と英の小学校

 【ロンドン20日共同】英国国教会系の小学校が故ジョン・レノンさんの代表曲「イマジン」を「反宗教的」との理由で児童が歌うことを禁止し、保護者らが反発している。20日付の英紙デーリー・エクスプレスが伝えた。
 同紙などによると、英南西部エクセターのセント・レナーズ小学校の児童は学期末のコンサートに向け練習を重ねていた。しかし学校側は「イマジン」の「宗教がない世界を想像してごらん」という歌詞について、国教会にふさわしくないと判断、別の曲に急きょ差し替えた。
 「イマジン」は平和を訴えた名曲とされ、トリノ五輪の開会式でも採用された。児童の母親らは「素晴らしい歌なのにナンセンス。歌詞は信教を否定しておらず、全体の文脈から判断すべきなのに」と話している。

お母さん、全体の文脈ってなに?