聖餐式について

例によってはてなQ 正餐式とは? - finalventの日記経由で、正餐式とは? キリスト教の何なんでしょうか? いくつでやるもの… - 人力検索はてな
自分の良く知っていることって、自分の立場の説明はできるのだけれども、それが他の立場の人にとって妥当な説明であるか、また全く知らない人にとってバランスのとれた説明であるとは限らない。自分の業界(?)だけでしか通用しない用語もあって難しい。
とまあ、言い訳をしてから。

聖餐式
 キリスト教の聖礼典(カトリックでは秘跡)の一つ。信徒の信仰生活上欠かすことが出来ない聖なる行為である。
カトリック秘跡は七つあるが、プロテスタントの場合は、洗礼と聖餐の二つだけである。そのうち洗礼は生涯で一回だけ受けるものであるが、聖餐は定期的に受ける。教会によって、毎週行うところから、ほとんど行わないところまである。私の教派では一ヶ月に一回というのが一般的である。
聖礼典は、キリストが自ら制定し、執行することを命じた儀式であり、聖餐式は、キリスト、特にその十字架の受難とその贖いを記念するものである。カトリックでは、聖餐(ミサ・聖体拝領)においてキリストの受難が繰り返されると理解するが、プロテスタントの場合は、キリストの受難の一回性を強調するため、「記念」「想起」と表現する。
 聖餐式ではパンとぶどう酒ないしはぶどう液が用いられる。これも宗派によって、またそれぞれの教会によって様々な様式のものが用いられる。私の教会では食パンを2センチ角くらいに切ったものと、100%のぶどうジュースを使っている。
 式では、そのパンとぶどう酒が、十字架の上で裂かれたキリストの肉と、同じく流された血であることが宣言される。これが聖餐式の主要な要素であるが、宣言されたパンとぶどう液がどのような仕組みでキリストの肉と血であるかと言う点には相違がある。カトリック教会などは、聖別によって、パンとぶどう酒が形相はそのままであってもその本質においてキリストの肉と血に「変化」すると理解する。プロテスタントのうち、ルター派教会は、パンやぶどう酒「の中に」「の下に」「と共に」キリストが居ると説明する。カルヴァン派(改革派・長老派)は、聖霊の働きによって信仰において存在すると説明する。
 一般に、聖餐式は信仰を持っているものが受けることが認められると考えられるが、特に近年、信仰の有無に関わらず、そこに居る人全てが参加することが出来ると言う考えがあり、大きな議論となっている。

とまあ、こんなものでいかがでしょうか。
事実誤認があれば、すぐ訂正します。