学生ボランティア

NHKの夕方のラジオを聞いていたら、何でも被災地で学生ボランティアが思った程集まらずに困っているのだそうだ。文科省がボランティアを単位として認めるように通達を出しているにも拘らず、大学側の腰も重いのだとか。
いつものとおり渋谷の町で学生にインタビューをしていた。うろ覚えだけどこんな応答だった。
「ボランティアに行くとかえって迷惑をかけるって聞いたので」
「どこに申し込んだら良いのか判らない」
「学校が単位として認めるとか配慮をしてくれれば良いけれど」
「就職活動が先。自分の人生がかかっているから」
ボランティアの専門家とか、現地の人とかが、「決して迷惑なんて事はないから」等と言っていたけれど、上の三つは、言い訳かその場で思いついたことにすぎない。迷惑がかかったらいけないと思うのであれば、そうならないようにするにはどうしたら良いかちょっと調べれば済む。申し込み先など幾らでも検索できる。学校が単位として認めてくれているかどうか、おそらく確かめてもいないだろう。結局突き詰めれば、最後の応えつまり「他人の事より自分の事」なんだよ。遠くで誰かがどんなに困っていようと悲しんでいようと、今目の前にある自分の日常を守る事の方が優先されるのだ。わざわざ色々調べて、休みを取って、自腹を切って、泥や放射性物質にまみれるのは嫌なんだ。
それは身勝手ではない。若い連中を捕まえて身勝手だとか言うんだったら、お前が仕事を休んでボランティアに行けよ。ってこと。