三度マニフェストに反対する。

マニフェスト選挙については、過去2回書いている。
2008-04-08 - 暴風日記「マニフェスト選挙に反対する」
2005-08-13 - 暴風日記「小泉さんで、どう変わるのか。」

今回、自民党が10年後に可処分所得を100万円増やすと言っているのにたいして、民主党が、マニフェストは最大4年後までのことを記すべきだ。と批判しているのだそうだ。確かに、国民がマニフェストを評価するのは、次の選挙においてであり、評価しようという時に「それはまだ六年後の話で……」と言われても評価の仕様がない。しかしそれはすなわち、マニフェストは四年間のことしか書けないと言うことだ。そしてそのことはつまり、マニフェストで行う選挙というのは最大次の選挙までの期間の見通しだけで国の方向性を定めるという極めて近視眼的な政権選択を行う選挙だということだ。
件の可処分所得の増額についてであっても、十年後に百万増だからと言って四年後には四十万増というわけにはいかない。もしかすると四年後くらいまでには良くて現状維持、悪ければ景気後退ということもありうる。しかしそこで判断せずにもう数年待ってくれたら少しずつ上向くのだ。と言っても、マニフェスト選挙は待ってくれない。四年間の結果で全てが判断されてしまう。
そればかりではない、いわゆる国の形といった長期的戦略についての評価は、マニフェストでは評価できないことになる。


重ねて去年と同じことを書こう。マニフェストによる選挙はやめるべきだ。立候補者は自分の政治的立場を表明し、過去の国会議決に対する賛否の一覧を公表する。前職は実際の投票行動を、新人等は後付けで構わない。投票する側はそれによって、自分と類似した投票行動をするであろう人物を選べばよい。


ただし、問題なのは、ほとんどの国会議員が「党議拘束」というものによって縛られており、投票行動が本人の思想信条と一致しているとは限らないことがほとんどであるということである。なんで「党議拘束」なんてものが許されるんだろう?